形状:Montesco(55×130) 10本入Box Box Code:BRS JUL 13
2014/4/5 Cigar of Habanos にて購入 $147
少々気の変わるものが欲しい。ベーイケの悪夢を覆すような。さて、オヨのグラン エピキュアである。オヨのELをそんなに試したわけではないが、オヨのELはいつも、最初は今一つな印象がある。この前のEL2011のオヨ ショート ピラミデスもそうだったし、この葉巻もそうだった。しかし一年ほど寝かせたオヨのショートピラミデスは、花の香りにあふれる素晴らしい葉巻に変容していた。EL2007のレガロスも、年を経たものは非常に美味しかった。このグラン エピキュアにも期待は持てるはずだ。今日試してみよう、そしてこれだけ年月が経っても美味しくなければ、吸いきってしまうのもよかろう。
表面は油分が滲んでいるものの、大分油が抜けてかさついた印象。この太さでドローは今一つ。またか。とにかく今日は葉巻が当たらない。ハバノスの技術力が落ちているから太い葉巻が増えているのかと思っていたが、この太さでドローが悪いとは、ハバノスの技術力の衰えがひどいのか、それとも太さを増しても葉巻を巻くのが簡単にならないのか。葉の問題かもしれない、昔よりも葉が厚くなっているような気もする。フィラーを増やして味わいに複雑性をもっと持たせたいのかもしれない。知らない以上、考えてもわかるものではない。しかし自分で考えることは無駄ではない、もっともらしい常識の語るところを信じて失敗しても誰かが代わりに責任を取ってくれるわけではない。できれば一度、自分で葉巻を巻いてみたいものだ。それでいろんなことが分かるだろう。
着火すると、少々酸味を感じる。そして金属感。嫌な予感。以前に比べてパワフルさに陰りは見えるものの、依然としてパワフルだ。まだまだ衰えてはいない。
レザーとオークモスの香味、そして極めて上質な甘み。このあたりのインプレッションはなかなか良い。木質とバター、しかしこのバターが醸し出すこの深みある旨味をなんと表現したものか? そして素晴らしいチョコレートクリームが顔を出す。なんという滑らかなチョコレートクリームだろう! 初めての味わいではない、サン クリストバル デ ラ ハバナのムラーラを想起する味わいだが、それよりも数段滑らかだ。これは美味い。EL独特の水っぽさは感じるものの、これだけ上質で滑らかな味わいはそうそうない。
チョコレートクリームの味わいがやや荒々しくなる。そのままチョコレートクリームが苛烈さを増しながら最後まで持続して終了。素晴らしい、待った甲斐があるというものだ。そしてこの強さならば、まだまだ寝かせられるだろう。これから先が楽しみな一本、惜しむらくは、もう残りが少ないということだ。
オヨの限定品はいくつか持っているが、どれも一級品の割に価格が安い。こういう葉巻を味わってしまうと、ついまたオヨの限定品を探して買い足してしまいたくなる。
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