Davidoff Limited Art Edition 2014 #2 / ダビドフ アートエディション 2014 #2

スペック

形状:Perfect(54×151) 10本入Box Box Code:なし
2014/8/22 Serious Cigarsにて購入 $332.5

序説

この葉巻について

 ダビドフのアートエディション。2種類同時発売で、僕の持っている箱は#2だ。

 参考までに、箱の裏には、上の写真のように#1の箱の画像が小さく掲載されている。こちらのアートワークも美しい。

 紙製の箱から中身を出すと、ピアノ塗装されたボックスが現れる。ダビドフらしい白を基調とした箱に、#2のアートワークが大きくプリントされている。どこか温か味を感じる優しいアートワークで、この#2は#1よりも、葉巻の葉そのものと、葉巻の葉を育む大地に焦点を絞っているようにも思える。

 ふたの裏には、説明文が金字で彫刻されている。これが最初のアートエディションであること、このアートワークの作者であるキスケヤ・エンリケスについて、彼女の一言コメント、この葉巻の意図したブレンドについて、等々。

 箱には葉巻とともに、上記のような小冊子が入っている。何ヶ国語かで記載があるが、内容はすべて一緒だ。上の写真は、そのうちの日本語のページ。

 冊子の内容は、2012年にCSR活動の一環としてスタートしたダビドフ・アート・イニシアティブの説明から始まり、アートエディションによってシガーとアートをつなぐ長い歴史の一端を担うことをうれしく思うこと、アートとシガーの共通点として時間がキーとなること、エンリケス氏のアートワークの軽い説明、などである。

 ちなみに入っている葉巻は#1、#2ともに全く同一。違うのは箱とバンドだけである。

葉の構成は、

  • ラッパー………ドミニカ産
  • バインダー……ドミニカ産
  • フィラー………ジャワ、ドミニカ産

 となっている。

購入時点での喫った感想

 仄かなダビドフの香味、南国のフルーツなどが感じられるものの、香味の大半が草で占められていた。のっぺりとしていて複雑さに欠ける、濃淡もない、イグサを吸っているかのような香味で、がっかりした記憶がある。

外観・状態

  • 端正な白色のバンドに黒色のラッパー、コントラストで寧ろアートバンドが良く映える。
  • 肩の張った、素晴らしく美しい造形。
  • ところどころ油分が滲み出ていて美味しそう。
  • ドローはこんなことあるのかって位に恐ろしいほど完璧。この形状にしてこれは素晴らしい、流石はダビドフ、と唸らざるを得ない。

喫味

序盤

 着火するとダビドフ独特の草の香りにどこか和風な八つ橋の香味が混じる。
 初っ端からなかなかにヘヴィな吸い口、思ったよりかなり強め。購入時からあまり強さは変わっていない。
 ダビドフのクラシックシリーズの印象からは遠い。
 煙は細かくて非常に滑らか。ダビドフのニカラグアシリーズに近いが、印象としてはもう少し柔らかめか。
 もっとも太い部分に差し掛かると、ほんのりと蜂蜜が混ざり始める。キノコの旨味を感じだすと、ダビドフを吸っているという実感が出てくる。
 ニカラグアシリーズは煙の辛さがややチリつく印象だったが、このアートエディションは煙がとにかく心地よい。全く嫌な感じがしない。
 吸い進むにつれて、クリーミーなミルク感が出てきて、甘さが極まってくる。苦味はほぼなく、これは美味いと膝を打ってニンマリする。深いコーヒーフレーバーがどっと溢れ出す。

中盤

 これ位になると、キノコの旨味とガスじみた木を感じられる。このガスじみた木の感じは今一つ好きになれない。そして出汁のようなコクに仄かな塩味。煙は強さを増し、荒々しくなってくる。木質が強いが、とにかく甘い、すっきりと甘い。燃え方も均一で造りが良いことを窺わせる。

終盤

 アルコール感が現れてきて、そして強烈にナッツが顔を出す。目まぐるしく変化する喫味についていくのが精いっぱい。透明感のある甘みと草が主体で、そこに小麦が混ざり始める。口の中に甘みが残り続ける。

ラスト

 ヘビーさを増し、やや渋みが出てくる。味わいを損ねる感じではない。そしてすぐに、この渋みが葡萄の香味の一部であったことに気づく。葉巻で葡萄の香味を感じるのは個人的には珍しい。美味しくて止められないので持てるぎりぎりまで吸って終了。大変に楽しめた。

総評

 味わいの変化が目まぐるしくて、それでいてどこか懐かしい感じがする。全く飽きることなく堪能できた。甘みが深くて強く、多種多様の旨味を感じる。作りも極めて上質で、ストレスを全く感じさせない。吸う前も吸った後も、流石はダビドフ、と言わざるを得ない。この内容であればこの一本、安価であるとすら言える。
 購入したのはシェイプが好みだからだが、購入当初はあまり味に複雑さがなくて、並のダビドフ以下という印象で、当てが外れて正直がっかりしたものだった。年月を経て、ここまで美味しくなってくれたのは非常に嬉しい。これから先が楽しみな葉巻だ。

012345678910備考
ドロー    0:息が通らない 5:最適 10:スカスカ
強さ1:ライト 5:ミディアム 9:フル
今回の点数
95

AVE.86
点数履歴
76,88
葉巻の点数

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