形状:Petit Belicosos(52×125) 25本入SBN Box Code:MUR SEP 13
2014/6/25 La Casa del Habano Knokkeにて購入 430€
少し前に買ったケドルセーが大変に美味しかったので購入したもの。この頃の僕は少しおかしいくらいにレジオナルの葉巻に傾倒していた。レジオナルは発売された国のLCDHで購入するのが一番安価だったから、僕は探せるだけのLCDHを探した。結局フランスのLCDHは見つけられなかったからKnokkeで購入することになったのだが、結果的には色んな葉巻店を経験することができて、裾野が広がり良かったのかもしれない。
この葉巻は2014年のフランス限定葉巻。2,000箱の限定生産。最初の一本からして大変に美味しかった。コンスタントに100点満点中95点くらいをたたき出してくれるような葉巻で、ちょっとした記念日やどうしても外したくない気分の時に重宝した。
見た目リミターダかと思うほどに濃い色のラッパーで、油分が滲んで美味しそう。このラッパー色はケドルセーのイメージから逸脱しているものの、オレンジ色のケドルセーの旧バンドがよく映える。これほど肩が張ってむっちりとしたスタイルの良いピラミデは、通常品ではなかなかお目にかかれない。造形は100点満点、実に美しい。ドローはこの太さと短さにしてやや硬め。レジオナルにしてこのドローは勘弁していただきたい限り。
着火すると、まず小麦の香ばしさが鼻をくすぐり、次いで乾いたレザーに黒糖と若干のナッツテイストが加わる。ドローの悪さもなんのその、やはりこの葉巻は美味しいと再確認させられる。マヨネーズのような香味が出てきて何だこれはとびっくりし、続いて蜜のような甘さが来る。かなり強い甘みだ。煙草感もそこそこに強い。ヘッド付近が詰まっているようなのでピックを使用する。ドローが改善する。すると、オレンジが出てくる。とても甘い、果汁滴るブラッドオレンジ。非常に良い。ナッツ感のあるブラッドオレンジがしばらく続く。改善したドローはすぐまた元通りに。これは駄目だ。諦めよう。
ニコチンに酔っているのだろうか、アルコールのような喉奥に来る揮発性の、何か陶酔感のある香味を感じる。ブラッドオレンジの香味は持続し、そこに濃厚な熟成感を伴う粘土がかぶさる。ホイップした熱いミルクを交えたオレンジジュース。もともとオレンジ感の強い葉巻だったが、時を経て鮮烈さを増している印象。
灰は締まって硬くまだ余裕で持ちそうだったが、気にかかるので折ってしまった。オークモスと広葉樹の香りが主張しだし、オレンジは裏に回る。ほんのりとチョコレートが混じりだし、爽やかな味わいも相まって、さながらチョコミントのようになる。勢いが増してきて、最後まで爽やかなオレンジが持続して終了。
記憶に残るあの味に迫る、どこか郷愁を感じる素晴らしい味。強さ的にももう少し寝かせて置いたままで大丈夫そうだ。H.アップマンのELロブスト系で味わえるようなあのオレンジ感とはまた違った、果汁を感じるこのオレンジ感は実に魅力的だ。また特別な時にでも手にしようと思う。
しかしドローが悪くてとにかく疲れた。今日はこのまま眠りにつこう。
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